8kテレビというのが緩やかに話題になってきています。4kでも必要ないのではないのかと思うくらいの高画質なのに、8kとなったらなおさらだと思うのですが、そこまで画質が良くなるとどんなメリットが考えられるのでしょうか。
8kテレビとは
kといのはおそらく、kmやkgのkと同じで1000を意味していると思うんですね。つまり、何かが8000だということです。それが何なのかというと、横の画素数です。
FullHDは 1920 × 1080
4kは 3840 × 2160
8kは 7680 × 4320
となっていて、横がおよそ8000になっています。倍々に増えていくんですね。
8kテレビの意義
以前テレビの特集で、学校の教育で使う映像について、4kよりも8kの方が生徒が得る情報量が多かったり、より細かいところに気がつくようになるという研究が紹介されていました。
理科で使う、植物や生き物を観察するような内容の映像だと、映像はきれいなほど良いだろうというのは想像できます。ただ、これは目で認識できるレベルならの話です。
近年のディスプレイの話題で一番印象に残っているものって何でしょうか?
ハイビジョンも4kもインパクトがありましたが、私は何よりアップルのレチーナ(retina)ディスプレイかなあと思います。人間の目で認識できる限界まで細かい画素になって、あそこでディスプレイというのは一つの完成形に達したと思います。
レチーナディスプレイは、これ以上画素を細かくしても意味がないというものですよね。借りに4kでそのレベルに達してしまったのであれば、8kにしたところで目で認識できないので意味がないことになります。
iPhone では326ppiからレチーナディスプレイという扱いになっているので、4kでその画素密度が達成できなくなる画面サイズがどのくらいなのか考えてみたいと思います。それ以上のサイズの画面になると、4kでも粗さが分かるようになって、8kにする意味が出てくると思います。
こう思って調べ始めたのですが、アップルからMacBook Proという製品が出ていますが(ディスプレイサイズは13〜15インチ、これはppiが220〜226になっているのにレチーナディスプレイです。どうなっているのかというと、画面と目の距離が関係しているそうで、スマホより離れて見るぶん、画面が粗くても問題ないということのようです。
話をテレビに戻すと、テレビのディスプレイサイズは40インチ以上も珍しくない時代になっています。15インチをはるかに超える大きさで、要は、近づいてみたらどんなに画質がよかろうと粗は見えてくるということです。
なので、現時点では8kの画質にする意味というのは大いにあると言っても良いと思います。必要かどうかというのは別問題ですが、少なくとも、よほど離れて見ない限りは目には十分認識できるものと思われます。
8kテレビの価格や発売時期
8kテレビが一般家庭で使えるようになる未来は、そう遠くはないかもしれません。技術的にはすでに実用化されているんですね。
シャープはすでに、LV-70002という、70Vがたで8k対応のディスプレイを発表しています。6月発売予定だったのですでに販売されているものと思われますが、完全受注生産でオープン価格。以前のニュースでは推定価格800万円とされていました。
もう少し手頃な製品としてLC-80XU30があります。こちらは8k映像の再生や受信には対応していないのですが、4k映像を8kに変換して流すことができます。画質は8k相当ということですね。
↓
シャープ液晶アクオス4K LC-80XU30
ソニーはパナソニックと協力して8kを受信できる技術開発を実施、それぞれの会社が2020年をめどに商品化を目指すということが2016年に発表されていました。
こちらがソニーの現在の最高位モデルです。画質だけでなく、音が画面から出るなど没入感を高めるための工夫がなされています。テレビは画質だけではないなというのを改めて感じさせる製品です。
↓
8kのテレビのニュースを見たときは正直そんなに興味をもっていなかったのですが、なんだかんだで4kも普及してきており、8kにも興味が出てきています。
8k 東京オリンピック
最後に、8k放送は東京オリンピックを目標として開発が進められていますから、肝心の東京の放送に8k放送の予定があるのかどうかを調べてみました。
東京オリンピックのホームページでは、こんなプランが
↓
東京 2020 アクション&レガシープラン
総務省のホームページでは、こちらのページに「4K・8K推進のためのロードマップ」というものが掲載されています。
↓
総務省 | 放送政策の推進 | 4K・8K放送の推進
いつからどこの放送局でという確定的な情報はまだないものの、計画上はオリンピックで8K放送が実現できることを目指しているので期待はできると思います。
家庭用テレビでなくともパブリックビューイングで見れるかもしれませんし、楽しみです。