ファイル 復元
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ファイル 復元

この記事はWindows PC限定の内容です。Macには当てはまりませんのでご注意ください。

ファイルを完全に削除してしまった場合でも復元が可能な場合があります。今回は、無料で使えるソフトを使ってファイルの復元に挑戦しました。ただ、結果は厳しいものでした。

ファイル削除の種類

パソコンでファイルを削除する場合、削除に二段階あるのはご存知でしょうか。

  • ファイルをごみ箱にドラッグする
  • ファイルを右クリックして「削除」
  • ファイルを選択した状態でDeleteキーを押す

これらの操作を行うと、ファイルは完全には削除されずに「ごみ箱」に移動します。※

※例外的に、USBメモリー(メモリースティック)や外付けHD(ハードディスク)のように、パソコン本体ではなく、パソコンに接続された外部のファイルを削除した場合には、ファイルは完全に削除されます。

一方、

  • ごみ箱の中にあるファイルを削除する
  • ごみ箱を空にする
  • 前述※の操作
  • Shiftキーを押しながらDeleteキーを押す

これらの操作を行うと、ファイルは完全に削除されて(普通の方法では)元に戻すことができなくなります。

ファイルが完全に削除される場合、「このファイルを完全に削除しますか?」といった警告が表示されます。

ファイルを完全に削除する理由

ごみ箱に入れておけばファイルが復元できるのに、どうして完全に削除を行う必要があるのか疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。

それは、ごみ箱に入ったままだとディスク容量を消費したままになってしまうためです。ハードディスクの容量がいっぱいになったらファイルの削除をして容量をあけると思いますが、このときごみ箱にファイルが残っていると容量を使ったままになってしまうので、ファイルを完全に削除する必要があるのです。

仕事用にパソコンを使っていると、ワードやエクセルなどで大容量のファイルを扱うことも多く、ファイル削除の際には完全に削除するのが習慣となっている方もいらっしゃるのではないかと思います。(私も会社勤めだった頃は、後からごみ箱の中身を削除するのは手間なので、いつもShift + Deleteキーでファイル削除していました。)

ファイルの復元方法

話がそれましたが、ここから本題です。完全に削除したファイルは普通は元に戻すことができません。しかし、データがどこにもなくなってしまったのかというと、実はそのまま残っていることがあります

こんな話を聞いたことはないでしょうか?
─────────────────
パソコンを処分する場合、ハードディスクは破壊するか、データ消去用ソフトを使ってデータを消去してから処分しなくてはならない
─────────────────

これが正に、データが残っているために言われていることです。

どういうことかと言いますと、ファイルを完全に削除すると、ディスク容量の中で、そのファイルに利用していた部分が「いつでも別の用途に使われる(上書きされる)可能性がある」状態になります。

何も書き込まれていない」状態ではないのです。

次に上書きされるのがいつになるのかは予測することができませんが、ともかく、上書きされるまでの間はまだ、復元はできないものの、データとしてはハードディスクに残っているのです。

このファイルをどうやって復元するのかというと、専用のソフトウェアを利用します。

ファイル 復元 ソフト

ファイルの復元ができるソフトは、フリーソフトでも存在しています。

Vector: トップ / ダウンロード / Windows10/8/7/Vista/XP/2000/NT / ユーティリティ / ディスク用 / ディスク・ファイル復旧

こちら、フリーソフトがたくさん公開されている、Vectorというサイトになります。ファイル復旧、データ復元などをうたったソフトがたくさん公開されているのが分かります。「FREE」というアイコンがついているものは無料で利用することが可能です。

かんたんファイル復活 2」が評価が高いようなので試してみることにしました。

また、「EaseUS Data Recovery Wizard」という有料のソフトがあるのですが、2GB分までは無料で利用できると聞いたのでこちらも試してみました。

かんたんファイル復活

一覧ページでは「かんたんファイル復活 2」と出てきたのですが、詳細ページではなぜか、「かんたんファイル復活」となっていました。

まず、注目すべきはこちらです。

─────────────────
復活できるファイルは、ゴミ箱から削除して間もないファイルです。その後、ハードディスクに書込みが行われると、上書きされて復活できなくなりますので、本ソフトをインストールするときは、まずインストールしないでソフトを起動し、復活したいファイルを復活させてからインストールを行って下さい。
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詳細ページにこう書かれているので、インストールしなくても起動できるということでしょう。書かれている通り、ファイルを復活させたいときには、いかにファイルを上書きしないかが重要で、余計なファイルをディスクに書き込むのは避けたいです。

今回はパソコン本体のディスクに余計なデータ書き込みをしないために、このソフトをUSBメモリにダウンロードして起動できるか試してみます。

まずはソフトをダウンロードします。

このとき、右クリックして「名前を付けてリンク先を保存」を選択するのが重要です。

保存先をメモリスティックにしました。

ダウンロードしたらファイルを解凍する必要がありますが、それも当然メモリスティック上に解凍します。

解凍したファイルの中の実行ファイル(拡張子exe)をダブルクリックするとセットアップ画面が立ち上がります。

インストールはしたくないので、このまま起動を選択します。すると、こんな画面が出てきます。

メニューバーの「ファイル」から、「ドライブ選択」を選択します。

Dドライブは外付けのメモリスティックですから、Cドライブを選択してOKします。(ドライブ名は環境によって変わります。一般的にはパソコン本体はCドライブとなっていることが多いです)

スキャンがはじまりました。一応残り時間の目安が出るようになっています。

残り時間が減ってきました。割と信頼できるようです。

処理が完了するとこのようになります。色々なファイルが出てきました。

ファイル数が多すぎるためなのか、インストールをしていないためなのか、動作はあまり軽快ではありません。

このままでは見にくいので、種類でソートしてみました。(一覧の「種類」をクリックするとソートされます)

これで、目当てのファイルが探しやすくなります。

試しに1ファイル選択して、右クリックで「復活」を選択してみました。

再三になりますが、保存先は念のためメモリスティックです。

このように復活が完了します。

復活したファイルを見てみました。

ところが・・・

結果がこちらのメッセージです。

残念ながら、開けませんでした。PDFファイルだと失敗しやすいのかなと思い、jpegファイル(画像ファイル)でも試してみましたが、結果がこちらです。

ファイルを開くのに失敗してしまいました。

これについては、何が原因かというのを申し上げることができません。ファイルを削除してからの時間が経ちすぎていたのか、たまたまなのか、なんとも言えませんが、とにかく、復活できないことがあるのは確かでしょう。

今度は、新しく実験用のファイルを準備してみました。

ごみ箱に移動して・・・

完全に削除しました。

ごみ箱が空になります。

これで試そうとしたのですが、問題がありまして、削除したファイルを見つける方法が分かりませんでした。削除後のファイルがそのままのファイル名であるとは限らないようですし、ファイルのサイズでも覚えていなければ困難だと思います。

そうなると、削除したファイルと同じ種類のファイルを全て復活させるような対応が必要になってくるかもしれません。

EaseUS

気を取り直して、フリーソフトではない製品として販売されているソフトも試してみることにしました。

ダウンロードしたのはこちらの、EaseUSというソフトです。

EaseUS Data Recovery Wizard

この中から、Freeのものを選択しました。

インストールを開始すると言語の選択画面が出てきたので「日本語」にしました。

セットアップが始まりました。

利用規約に目を通すと、ちょっと気になる記述を発見しました。復元したデータの保存には製品版の購入が必要なんですね。

インストール先を聞かれます。一応Cドライブは避けておこうと、「参照」をクリックしました。

例のごとく、Dドライブ(メモリスティック)を選択しました。

アイコンはあってもなくても良かったのですが、デスクトップだけは作っておきました。

ほどなくインストールが完了しました。

私は自分のパソコンから勝手にデータが送信されるのは気持ち悪いと思うたちなので、「カスタマーエクスペリエンス向上プログラムに参加」のチェックは外しました。ちなみに、このプログラムが存在することは先ほどの規約に書かれていたので、注意深くインストールを進めていました。

早速スキャンを開始します。Cドライブを選択します。

そしてスキャン。

ここからは、さすがは製品として販売されている商品だなと感心したのですが、動作が軽快なうえ、検索中でも終わったところから操作が可能になっていました。

先にクイックスキャンが行われ、結果を確認することができます。

続いてディープスキャンが行われます。こちらはけっこう時間がかかりました。(30分はかからなかったと思いますが、環境によって時間は大きく変動するものと思います。)

このソフトは検索結果が非常に見やすくて、フォルダ階層で見れるようになっています。今回実験に使ったファイルはごみ箱に入れていましたから、「$RECYCLE.BIN」を捜したのですが、どうもファイルを特定することができませんでした。

本題と逸れますが、こちらのソフトはスキャン結果を保存できるます。ソフトを閉じるとこのような画面が表示されます。

スキャン結果を保存することを選択すると、このように保存先フォルダが表示されます。ややこしくなるのでここは変更しない方が良いと思います。最初にインストールしたフォルダ内部のフォルダなので、私の場合はDドライブ内になっています。

次に起動したときに、右上の?マークの左のアイコンをクリックします。

すると、先ほど保存したファイルが選択できるようになっていて、選択すると再スキャンしなくても結果が表示されて便利です。

ちなみに、無料で保存できるファイルは合計0.5GBまででした。聞いていた話と違うなと思っていたのですが、SNSで紹介すると、もう1.5GB追加されて、合計2GBになるようです。

保存しないでどうやってファイルが正しいか判断すればよいのかということなのですが、このソフト上でプレビューして内容を確認することができます。(私のパソコンでは多くのファイルが壊れているのか開けなかったのですが・・・)

まとめ

非常に長文を書いておいてこんな結論なのが残念なのですが、「かんたんファイル復活 2」と「EaseUS Data Recovery Wizard」のいずれでも消したファイルを見つけることができませんでした

消してしまったファイルを復活させるということについて、大きな期待を抱くと大変な失望がまっているかもしれません。

ファイルをスキャンするのにも時間がかかり、そこからファイルを探すのはとても大変で、見つかったとしてもファイルは壊れているかもしれません。

期待せずに、「もしかしたら復活できるかもしれない」というくらいの心構えでいるのが良いのだと思います。

そして、どうしても復活させたい大切なファイルがあるのであれば、自分でやるよりは専門の業者にお願いした方が可能性は大きいと思います。

一つ言えるのは、ファイルを誤って消去してしまわないように、普段から十分に注意することが大切だということです。バックアップは重要です。

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