とあるオーケストラの演奏会に行ってきました。曲目の一つがマーラーの交響曲で、通称「巨人」です。今回は、コンサートの感想と私なりのクラシック音楽の演奏会の楽しみ方について書いてみようと思います。
作曲家マーラーは交響曲が有名ですが、クラシック音楽が趣味や専門の方以外だとそんなになじみはないかもしれません。かく言う私もマーラーの曲はあまり聞いたことがなくて、生演奏を聞くのは今回が初めてだったと思います。
勝手なイメージで、マーラーの曲はストラヴィンスキーのような前衛的な音楽だと思っていたのですが、存外に親しみやすい旋律を持っているクラシック音楽でした。
クラシックの交響曲ともなると、4楽章形式で全体の長さは1時間を超えるようなものもあります。今回聞いた交響曲第一番「巨人」も1時間近い大曲です。
これだけの長さの曲を予備知識が全くない状態で通して聞くのは大変なことだと思います。私は予備知識なしだったのですが、プログラムに詳細な解説が載っていたため大いに助けられました。
長い曲を聞くときに気になるのは、今、どの辺りにいるのかということです。全体の中のどの辺というのが分かるだけで、だいぶ安心して聞けるのではないかと思います。今回読んだ解説は、それがしっかり分かるような内容になっていました。
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楽章ごとに解説が書いてあったのですが、最初はどの楽器のどんな旋律でスタートして、中盤ではこんな感じの旋律がでてきて、山場はここでどんな楽器がメインとなっていて、曲の終わりはこんな感じで閉じる、というのが簡潔にまとまっていました。そのため、この解説を見ながら音楽を聞けば、自分の居場所に迷うことがなかったです。
とはいえ、普段全くオーケストラの演奏を聞いていないような場合、どの楽器の音かというのを聴き分けるのは難しいかもしれません。ある程度、音で楽器が分かったり、激しい感じや優しい感じなどの言葉が解説に出てきたときに、ざっくりとしたイメージが持てる程度にはオーケストラの演奏に慣れているのが望ましいと思います。
クラシックのコンサートは、予習できるのならするにこしたことはないと思います。初めて聞いた驚きを楽しむものというよりは、知っている曲を、この団体はこのように演奏した、という違いを楽しむものではないかと私は考えています。
もちろん、初めて聞く曲に出会う楽しみもあってよいとは思うのですが、長いコンサートを飽きずに聞くという意味では、事前勉強が大事になってくると思います。