僕は明日、昨日のきみとデートする
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僕は明日、昨日のきみとデートする

ネタバレを含みますので、先を読まれる際にはご注意ください。

この週末で撮りためていた映画をいくつか観ていまして、『僕は明日、昨日のきみとデートする』を観ました。これもとても良い映画でした。感動しました

僕は明日、昨日のきみとデートする あらすじ

映画のあらすじを簡単に書くと、

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南山高寿は(たぶん)美大生。ある日、登校中の電車で女性に一目ぼれし、降りた駅で声をかける。

その相手は福寿愛美。彼女は携帯を持っておらず、その日は連絡先も聞かずに別れてしまうが、翌日、高寿がスケッチをしていた動物園に、彼女はなぜか表れる。

その後、二人は付き合うことになるが、一緒にいられる期間はたったの30日間だった。
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と、こんな感じです。

僕は明日、昨日のきみとデートする 感想

愛美の行動やしぐさには最初から不自然なところがあって、初めて会った日の最後、お別れをするときに、高寿がまた会えるかと聞いて、愛美が会えるよと答えるシーンがあります。このとき、なぜか答える前にためらうんですね。

そして、次の日も場所を言ってもいないのになぜか高寿が絵を描いているところに現れます。

その後も、愛美はすぐに泣きだしてしまったり、なぜか手帳を二つ使い分けていたりと色々と伏線があるのですが、最終的に二人の生きる世界の関係性が分かると納得がいきました。

ネタバレになりますが、二人の生きている世界は別々の世界で、時間が逆に流れています。

高寿が最初に愛美にあった日は、愛美にとっては孝寿と会える最後の日。逆に、孝寿が最後に愛美と会う日は、愛美にとっては孝寿と最初に会う日といった具合です。

孝寿の時間が進んでいくにつれて、愛美の時間は過去になっていきます。そのため、愛美の持つ孝寿との記憶は1日ずつ減っていくはずなのですが、なぜか愛美はそのすべてを知っているかのような行動をとります。

どうしてだろうと思ったら、秘密は手帳に書かれたメモでした。

孝寿にとっての最終日、愛美は孝寿に、それまでの29日間の出来事を詳しく教えてくれるように頼みます。それを書き込んだのが、愛美が持っていた二冊の手帳のうち一冊でした。

彼女は、その手帳に書かれた通りに行動していたのです。

孝寿は、途中で愛美に世界の秘密を聞き、その後は愛美が決まった通りに行動しているのだと知ってむなしさを感じてしまいます。でも、それまでの愛美がどんな気持ちで過ごしていて、でも、ずっと笑顔だったのだということに思いを馳せて、結局は残りの日を決まった通りに(愛美の手帳に書かれた内容を、一日の最初に愛美が発表していたようです)過ごすことを決意します。

(ここだけはちょっと疑問で、手帳の通りの行動を辿らなかったらどうなるんだろうなというのは疑問でした。もしかしたら運命の流れが変わったのでは?と思ったりもします。)

孝寿が愛美と最初に手をつないだ時、愛美は泣き出してしまいました。

その時の孝寿からしたら、どうして泣くのだろう?と思うところなのですが、秘密を知ってからこの場面を思い出してみると、これは、愛美にとっては手をつなぐ最後の機会だったわけです。

孝寿がこのことに気がついたシーン、鳥肌がたつくらい感動しました。孝寿にとっての最初は、愛美にとっては最後。とても切ないことです。

僕は明日、昨日のきみとデートする 原作

原作は読んでいないのですが、10万部を超えるベストセラーだったそうです。こちらも時間を作って読んでみたいなと思っています。

ぼくは明日、昨日のきみとデートする 宝島社文庫 / 七月隆文 【文庫】