記事の最後に和声学を独学するのにおすすめの本をご紹介しています。和声学がどんなものか分かっていて教材だけ知りたいという方は、記事を中ほどまでスクロールしていただければと思います。
和声学とは
音楽の三要素は、リズム、メロディー、ハーモニーだと言われています。
この中でハーモニーにあたるものが和声です。
和音と何が違うの?
と言いますと、曲の中ではたくさんの和音が使われていて、それがつながっていますよね?
この和音のつながりのことを、和声と言います。
和声学は、この和音をつなげる時のルールを学ぶ学問で、主には古典と言われる時代のクラシック音楽で一般的だったルールを学びます。
では、現代の曲には使えないのかというと全然そんなことはなくて、ポピュラー音楽の理論を理解するのにも和声学は役立ちます。
和声学を独学する
和声学は独学が難しい学問です。
というのは、和声学の学習では、和声課題というものを解くことになります。
これは、
ベース、またはメロディーだけが与えられて、そこにルールを守って和音をつけていく
というものです。
この答え合わせ独習者には困難なのです。答えは一つではなく無数に存在します。そのため、解答例を見ても自分の答えが正しいかどうかが分かりません。
国語の記述問題や、小論文の解答をイメージしていただくと良いかもしれません。
採点の手順としては、禁則事項が破られていないかというのを探していくのですが、ある程度和声学を勉強している人でも漏らさずチェックするのは難しいくらいなので、初心者にはなおさら難しいでしょう。
和声学のおすすめ本
お待たせしました。そんな、独習が難しい和声学ですが、非常に優れた教材が、洗足学園音楽大学から提供されています。
しかも、無料です。
それがこちら、洗足オンラインスクールというサイト(の中の、「和声の祭典」というコーナー)です。
↓
https://www.senzoku-online.jp/wasei/
多数の和声課題が用意されており、最大の特徴は
ブラウザ上で、コンピュータによる採点が行わらる
という点です。音を鳴らすこともできるので、手元にピアノがなくとも自分の作った和声の音を確認することもできます。
このサイトに準拠した本が、こちらです。
↓
ネットで採点 和声学課題集 I
掲載されている課題はオンラインカジノのサイトにあるものなので、本が無くても解くことはできるのですが、この本の優れているところは、解説にあります。
普通、和声学を学ぶ場合にはこんな書籍が有名ですが、分厚くて内容が多く、挫折してしまう方も多いのではないかと思います。
和声―理論と実習 (1)
それが、こちらの本では、必要な知識だけが非常に簡潔にまとまっています。
また、
解説
↓
そこまでの知識を使って解ける問題
↓
解説
↓
そこまでの知識を使って解ける問題
・・・
というように配置されていて、
しかも順番も理解しやすいように工夫されています。
私も、和声の分厚い本は持ってはいたものの、課題を解いても合っているか分からず解説も難しいので、あまり身についてはいませんでした。
それが、こちらの書籍を使ってみたら、かなり理解できるようになりました。
おすすめです。
長らく第1巻しか出ていなかったのですが、やっと第2巻も発売されて完結しました。
↓
ネットで採点 和声学課題集2 [ 清水 昭夫 ]